ESP32-CAMでOV2640カメラモジュールを付け替える

コンピュータ、組み込み

ESP32-CAMで使用するOV2640の画角違いを試してみました。
フレキシブルケーブルの長さ違いもあり、シーンに応じて使い分けができます。

紹介するもの

OV2640カメラモジュール

特徴

ESP32-CAMを購入するとセットで付いてくるカメラモジュールです。
カメラモジュールには画角の違うものやフレキシブルケーブルの長さの違いのあるものがあります。

今回使用したモジュールです。
左から、
XIAO ESP32S3 SENSEに付属していたカメラモジュール(66°)
ESP32-CAM, UnitCAM / WROVER CAM に付属しいたカメラモジュール(66° 今回2種類あります。)
画角160°
画角120°

フレキシブルケーブル長75mm 画角66°
フレキシブルケーブル長75mm 画角160°

外観と種類

66°(標準で付属するモジュール)
ESP32-WROOM/WROVERカメラ付き基板を購入するとセットで付いてくるモジュールです。

視野角は広くありませんが、被写体がゆがむことなく撮影できます。
このカメラモジュールにはバージョンがあるようで、撮影角度がバージョンによって異なります。
ESPライブラリにも画像回転の機能は見当たらない(上下、または左右反転はあります)ので、角度についてはカメラモジュールごと回転させる必要があります。

この画像はV2.0です。

この画像はV3.0です。

接写画像です。
ピンぼけありますが、被写体の形がゆがんでいません。

120°

広い範囲の撮影ができます。
レンズ自体も大きくなりました。

66°モジュールより広範囲の撮影ができます。
画面の中央付近は画像のゆがみが小さいですが、画像の縁ではゆがみがあります。

接写画像です。
66°と比べると迫力が出てきたと思います。

160°

さらに広い範囲が撮影できます。
外観は120°モジュールに似ています。

さらに広範囲の撮影ができます。
できるだけ同じ距離での撮影を心がけていましたが、若干後方に下がったような絵になってしまいました。
120°に比べるとゆがみは小さく感じます。

接写画像です。
さらに迫力が出てきました。
周りの背景まで映り込んでしまいます。

75MM

撮影角は同じですので、取り付けした状態の外観を掲載します。
マイコン基板から若干離れた位置や反対側の面にカメラモジュールを設置したいときに使用できます。

XIAO ESP32S3 Sense カメラモジュール

XIAO ESP32S3 Senseに付属していたカメラモジュールです。
視野角は66°になると思います。
V1.0と書かれていますが、画像回転角度はV3.0と同じ様です。

撮影画像は66°とあまり差はありません。
若干狭く撮影されているようです。
(モジュールを交換するたびに位置がずれるので設置誤差も含まれます)

使ってみて

カメラモジュールを取り換えるだけで被写体の画像も大分違って見えます。
高角カメラモジュールを使用することで広い範囲の撮影ができます。
画像の中心から離れるとゆがみが発生しやすいですが、演出と考えれば面白い画像になると思います。

カメラモジュールの着脱は樹脂のヒンジを起こす作業があります。
強度はなさそうなので頻繁な着脱により破損しそうです。
モジュールの挿しこみは平行に取り付ける必要があるのと、想像より深く挿さります。
初期の状態を撮影するなどしてから作業されるといいと思います。

ESPの開発基板ではカメラモジュールのコネクタがある製品が多くあります。
今回はESP-32CAMで試してみましたが、他のCAM搭載基板でも着脱できます。

他にもNightVisionというもの試してみましたが、今回の条件で撮影しても120°との差異はみられなかったので掲載はしていません。
差異がわかりましたら追記しようと思います。

準備

使うもの

品名、型番用途など
OV2640
カメラモジュール
今回の主役
様々な視野角で撮影します。
ESP32-CAM
撮影してもらいます

被写体にはトミカ TOYOTA 86を使用しています。

ライブラリ

ボードライブラリ

Arduino IDEのボードマネージャからESP32用のライブラリのインストールとボードの選択をします。

ボードマネージャのURLhttps://raw.githubusercontent.com/espressif/arduino-esp32/gh-pages/package_esp32_index.json
検索ESP
ボードライブラリesp32 by Espressif Systems バージョン x.x.x※
選択するボードツール > ボード > esp32 > ESP32S3 Dev Module
※ x.x.x 動作確認は2.0.3を使用しています

モジュールの着脱

カメラモジュールを取り外す前にどの程度差し込まれているかを確認します。

樹脂のヒンジの中央付近を爪で押し上げます。
ヒンジを起こしたら、カメラモジュールを引き抜きます。

カメラモジュールの取り付けは逆の手順です。
モジュールを差し込む際には左右均圧で押し込みます。
モジュールが斜めに挿さった状態で使用すると破損の原因になるので、電源投入前に状態をよく確認します。

撮影の条件

被写体との距離は約20cmです。
カメラモジュールを交換するたびに設置台が動くので参考程度です。

スケッチは以下の記事を使用します。

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