WaveshareのRP2040-Zero互換のESP32-S3-Zeroが発売されました。
Zeroファミリーが増えてきたのでマイコン基板との比較、互換性などを確認してみます。
紹介するもの
ESP32-S3-Zero
特徴
ESP32-S3を搭載していますが技適がありません。
ESP32-S3-Zero | |
---|---|
接続 | Type C |
CPU | ESP32 S3 LX7 240MHz |
ロジックレベル | 3.3V |
GPIO | 15 |
ADC | 5 (12bit 0 – 4095) |
PWM | 15 (8bit 0 – 255) 同時に設定できるのは8本まで |
UART | 1 |
I2C | 1(任意のピンに設定可能) |
SPI | 1(任意のピンに設定可能) |
ボタン | BOOT RESET WS2812 (GPIO 10) |
RP2040搭載基板の派生製品を中心にZero規格の基板が充実してきました。
画像左から、ESP32-S3-Zero, ESP32-C3-Zero, RP2040-Zero, RP2040-Tiny, RP2040-Matrix, RP2040-Oneです。
ピン配置
外観
リセットやBOOTボタンが小振りになったので少し押しにくくなりました。
ボタンより背の高いUSB TypeCコネクタが近くにあるためボタンを押す指と干渉します。
RP2040-Zeroと比較
RP2040-Zeroと比べてみます。
基板後方(USBコネクタの反対側)のエッジスルーホールはありませんが、上面と背面のパッドからGPIOを多く引き出しています。
小さい基板から多くのGPIOが必要な場合頼もしい基板です。
WaveshareのRP2040-Zeroとは基板サイズと電源、GNDピンには互換があります。
RP2040-Zeroより設計の自由度やADCの分解能が高いので、ESP32S3-Zeroへの置き換えはしやすいと思いますが、RP2040-Zeroへの置き換えは難しいこともあります。
ESP32-C3-Zeroと比較
ESP32-C3-Zeroと比べてみます。
ESP32-C3-Zeroと同じで基板後方(USBコネクタの反対側)のエッジや背面のパッドパターンがありません。
多くのピンが不要でそれなりの処理速度が必要であれば、ESP32-C3-Zeroのほうが安価で使いやすい気もします。
使ってみて
ESP32-C3-Zeroと同じで無線を使用できないことが残念です。
RP2040もZero規格の小型のマイコン基板は400穴ブレッドボードでも面積に余裕があり使いやすいと思います。
このサイズで240MHzもの高速処理の基板がリリースされてうれしく思います。
購入は Ali Expressですが、商品と送料の割合差がショップ間で違いが大きいです。
今回送料込みで\1,700弱/2個でした。
使っていて気付くのが、簡単なスケッチでもは発熱が大きいことです。
発熱はESP32-S3全般に見られますが、特に小さな基板では熱の逃げ場が少ないことも影響していると思います。
同サイズでCameraとWebServerをつかった XIAO ESP32-S3を使った時の発熱を調べました。
ESP32系で無線を使うと消費電力が上がり発熱しやすくなります。
この製品は技適が無いため無線を使用できませんが、無線を使用しなくてもRP2040に比べると発熱しやすいので放熱フィンや、熱のこもる場所へ組み込んだ場合は送風による冷却の検討が必要です。
準備
ライブラリ
ボードライブラリ
Arduino IDEのボードマネージャからESP32用のライブラリのインストールとボードの選択をします。
ボードマネージャのURL | https://raw.githubusercontent.com/espressif/arduino-esp32/gh-pages/package_esp32_index.json |
検索 | ESP |
ボードライブラリ | esp32 by Espressif Systems バージョン x.x.x※ |
選択するボード | ツール > ボード > esp32 > ESP32S3 Dev Module |
スケッチの書き込み
書き込みモードで起動します。
BOOTボタンを押下しながら電源を投入するか、BOOTボタンを押下しながらRESETボタンを押下します。
COM認識されるので、Arduino IDEから書き込みボタンを押下することで書き込みができます。
コメント